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鎌倉のバス通りから1本入った静かだが近隣商業地で、
鎌倉では珍しく3階建ての建てられる地域にこのたび木造の３階建て住宅を新築した。
１階部分はおしゃれな貸し店舗と自宅の玄関スペース。2階3階が居住スペース。

昨今、工期短縮やクレーム回避、仕上げの均一化からか工場生産されたような住宅が多い中あえて手仕事にこだわる住宅を建築した。

工期は4ヶ月だからまあまあである。
完成してみると、床も壁も天井はもちろん物入れや棚、カウンター、タイル貼の床などそちこちに造り手の暖かさがあり、
年を経るごとにますますいい味が出てくるに違いないと思われる。
それがとても楽しみだ。住宅は出来上がったときが最高では淋しいから。

また3階建ては近隣には目障りな高さになり勝ちなので、
天井高を低く抑えて吹き抜けや勾配天井で低さをカバーした。
結果、かえって落ち着きがあり、変化に富んだ住宅になったのは面白い。

また住宅の外観は公共のものだから、大切にしたい。
明るさを求めて窓を多くしたため家具を置く室内の壁面が少なくなってしまったのは反省材料だが、窓やバルコニーから鎌倉の低い山々の四季の変化が十分楽しめる。

眺めても、生活しても楽しい建物になったと思う。